呼吸器内科

呼吸器内科とは

呼吸器系に関する病気を専門とする診療科

仙台で呼吸器内科なら、おきのメディカルクリニックへ

呼吸器内科は、肺や気管支などの呼吸器系に関連する疾患を専門とし、診断や治療、予防を行う診療科です。

ここでは、呼吸に関するさまざまな病気や症状に取り組み、患者さんの呼吸機能を向上させ、保つことを目指しています。

呼吸器の役割

呼吸器系の主な役割は、体内に酸素を取り込んで二酸化炭素を外に排出することです。これは生命維持に不可欠な重要な機能です。

酸素の取り込み

呼吸をすると、空気は鼻や口を通って体内に入ります。その空気は鼻腔で温められ、湿らされ、浄化された後、気管を経由して肺に到達します。肺内の気管支は細かく分岐し、最終的に小さな袋である肺胞につながります。肺胞は非常に薄い壁を持ち、その壁を通して酸素が血液に移行します。

ガス交換

肺胞とその周囲にある細い血管(肺毛細血管)の壁を通じて、酸素と二酸化炭素の交換が行われます。酸素は血液に取り込まれ、全身の細胞に送られます。同時に、細胞での代謝によって生成された二酸化炭素は血液から肺胞に移動し、外部に排出されるための準備が整います。

二酸化炭素の排出

吸い込んだ空気から酸素が血液に取り込まれた後、肺は二酸化炭素を外に排出します。この二酸化炭素は、呼吸の際に体外に吐き出される空気に含まれます。

この一連の過程により、体内の酸素と二酸化炭素のバランスが維持され、細胞の正常な機能が維持されます。呼吸器系が正しく機能しない場合、酸素の取り込みが不十分になったり、二酸化炭素が体内に蓄積したりして、さまざまな健康問題が生じる可能性があります。

仙台で呼吸器内科なら当院へ

当院では、日本呼吸器学会に認定された専門医および指導医である院長が診療を行っています。

豊富な医療経験と高度な技術を活かし、呼吸器関連疾患全般や慢性の内科的疾患(高血圧、脂質代謝異常、糖尿病など)に対する専門的な診療を提供しています。

以下のようなお悩みや疾患に対して診療を行っています。

  • 長引く咳や痰の症状
  • 睡眠時の無呼吸やいびき
  • 動悸、息切れ、胸の痛み
  • 健康診断で異常が見つかった方

お悩みや症状が日常生活に影響を与える前に、早めにご相談いただくことをお勧めしています。当院では丁寧な診断と適切な治療を提供し、患者さんの健康をサポートしています。

呼吸器内科で行われる検査

呼吸器内科で行われる主な検査は次の通りです。

  • 呼気一酸化窒素測定
  • 肺機能検査
  • 肺CT検査

これらの検査は、患者さんの呼吸器系の健康状態を確認し、適切な診断と治療を行うために不可欠です。それぞれの検査について簡単に説明します。

呼気一酸化窒素(NO)濃度測定検査

呼気中の一酸化窒素(NO)濃度を測定する検査があります。この検査は、気管支の炎症を示すマーカーとして知られています。特に気管支喘息の管理や診断に役立ちます。

呼気中のNO値が高いと、気道に炎症がある可能性があり、抗炎症治療が必要かどうかを示す手がかりになります。この検査は痛くなく、簡単で時間もかかりません。

 

肺機能検査

肺機能検査は、肺の大きさや空気の通り道の速さを測る検査です。この検査で、呼吸がどれくらい効率的かや肺の状態を調べることができます。

COPD(慢性閉塞性肺疾患)、喘息、間質性肺疾患、肺線維症などの病気を診断するのに使われます。肺機能検査では、さまざまな呼吸に関する数値を測り、その結果から病気があるかどうか、どれくらい進んでいるか、治療の効果を見極めます。

肺CT検査

肺のコンピューター断層撮影(CT)検査は、肺と周囲の組織の詳細な画像を提供します。これにより、肺の異常、腫瘍、感染症、気胸、肺血栓塞栓症などの疾患を診断するのに役立ちます。

高解像度の画像が得られるため、微細な構造まで詳しく観察することができます。肺CT検査は、特に複雑な病変の評価や肺がんのスクリーニングに重要です。

これらの検査を組み合わせて、呼吸器疾患の評価や診断、管理を行います。

肺検診(肺ドック)へ

代表的な呼吸器疾患

喘息(ぜんそく)

喘息気道が狭くなり、炎症を起こして過敏になる病気です。
特徴的な症状としては、息苦しさや呼吸時に聞こえるヒューヒューという音、咳が挙げられます。

詳しい情報はこちらをご覧ください。

COPD(慢性閉塞性肺疾患)

慢性的に気管支の炎症が進行し、空気の流れが悪くなる病気です。
主に喫煙が原因とされています。

詳しい情報はこちらをご覧ください。

急性気管支炎

急性気管支炎は、気管支の粘膜が炎症を起こす病気です。この炎症により、咳や痰、呼吸時にヒューヒューという音などの症状が現れます。通常、これらの症状は数日から数週間続きます。急性気管支炎は、ほとんどの場合、ウイルス感染が原因ですが、細菌感染によるものもあります。

急性気管支炎の治療では、痰を取りやすくする薬や、咳止め薬(痰が出ない場合)、そして細菌感染がある場合には抗菌薬が使われます。ただし、基礎的な疾患や重篤な合併症がない場合は、通常抗菌薬は必要ありません。主に休息、十分な水分と栄養摂取などの対症療法が推奨されます。

肺炎

肺炎は、肺の組織、特に肺胞(空気が入る小さな袋)が感染によって炎症を起こす病気です。この炎症により、肺胞が膿や液体で満たされ、正常なガス交換が妨げられ、呼吸が困難になる可能性があります。肺炎は世界中で広く見られる病気で、原因や種類によって治療法が異なります。

そのため、症状の重さや患者の全体的な健康状態も考慮して治療方針が決定されます。予防策としては、ワクチン接種、手洗い、健康的な生活習慣の維持が重要です。

肺炎の主な原因と種類

細菌性肺炎

細菌性肺炎は、細菌感染が原因で起こる最も一般的な肺炎です。肺炎球菌によって引き起こされることが多く、適切な抗生物質による治療が効果的です。

ウイルス性肺炎

インフルエンザウイルス、RSウイルス、新型コロナウイルスなど、さまざまなウイルスが原因で発症する肺炎です。特定のウイルスに対する有効な治療薬がある場合は、それを使用して治療が行われます。また、症状に応じて去痰薬や解熱薬なども使われることがあります。

真菌性肺炎


肺真菌症は、肺にカビなどの真菌が感染して起こる病気です。特定の抗真菌薬で治療されます。

マイコプラズマ肺炎

マイコプラズマ肺炎は、マイコプラズマという菌によって引き起こされる肺炎です。症状が進んでも「歩き回れるほど元気である」ことが特徴で、ウォーキング・ニューモニア(歩く肺炎)とも呼ばれます。比較的軽度で、特定の抗生物質による治療が効果的です。

誤嚥性肺炎

食べ物や飲み物、または唾液が気管に入ることで発症する肺炎です。高齢者や嚥下障害がある人に多く見られます。

肺がん

肺がんは、肺の組織で異常な細胞が乱れて増える病気です。このがん細胞の成長は、通常の肺組織を傷つけ、最終的には呼吸機能に影響を与える可能性があります。

日本では、現在肺がんががんによる死亡の主要原因であり、今後もその割合が増えると予想されています。肺がんの特徴は、早期発見が難しいことです。症状が現れると進行していることが多く、治療が難しくなります。このため、早期発見と治療が非常に重要です。

肺がんの早期発見には、CT検診の受診を推奨しています。当院では、撮影当日にCT検査の結果説明も可能です。

当院では、肺がんの早期発見のために定期的な肺がんスクリーニングをお勧めしています。また、肺CT検査や肺機能検査なども行っており、患者さんの要望に合わせた診療を行っています。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠中に一時的に呼吸が止まる症状が繰り返される病気です。これにより、日中に過度の眠気や集中力の低下などの問題が引き起こされることがあります。

呼吸器の疾患は、適切な診断と治療により管理や改善が可能です。呼吸器科ではこれらの疾患のほか、多くの呼吸に関連する疾患の専門的な治療を行っています。