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かぜと漢方薬

[2017.06.18]

厚生労働省より医師に対し、抗微生物薬を適切に使用するように指導があったことは前回お話ししました(厚生労働省課長より抗微生物薬使用に関する通知)。

 

一方で、一般的に「風邪薬=抗生物質」と伝説のように信じられているのも事実です。そして、なぜか医師を含む医療関係者にそのように信じている人が多い傾向があります。抗生物質は一般の薬局にはおいてない薬ですし、過去に抗生物質をもらって早く良くなったという経験をもっている方は、風邪で医者にきたからには抗生物質が欲しいと思われるのも無理はないと思います。

しかしながら、抗生物質には風邪を早く治す作用はありません。それどころか副作用で患者さんを苦しめてしまう可能性があります。

我々医師としても、折角来てくれた患者さんを早く治したいという気持ちがあります。

 

そこで、最近私が期待を寄せているのは漢方薬です。西洋医学に比べて遅れているとみられがちな漢方薬ですが(私自身もそう思っていました)、風邪の治療に効果を示し患者さんを早く楽にしてあげられる可能性があります。漢方薬を最近使用し始めた私も、よく効いたと患者さんに感謝されることがでてきました。

 

葛根湯など有名な漢方薬は3世紀に創薬され、千年以上にわたって使用されてきた薬です。効かない薬であればこんな長期間にわたって生き残るはずがありません。世界初の抗生物質ペニシリンが発見されたのは1928年、鎮痛薬アスピリンが合成されたのは1899年です。西洋薬の治療効果にはかないませんが、西洋薬の出番がない病気には漢方薬が役立つことがあります。

かぜと漢方薬

風邪はウイルス感染による病気です。インフルエンザウイルスには抗インフルエンザ薬がありますが、それ以外の風邪ウイルスに効く西洋薬はありません。ここは、千年以上の使用経験がある漢方薬の出番です。

 

文責:院長 石本 修 (呼吸器専門医)

 

 

かぜについて言及している拙著「その息切れはCOPDです ―危ない「肺の隠れ慢性疾患」を治す!」はこちらから

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