院長ブログ
睡眠時無呼吸をもつ急性冠症候群患者にCPAP療法を行っても心血管イベント発生を予防できないのか(ISAACC研究)
(2019.12.29更新)
睡眠時無呼吸症候群(SAS)には、病因により中枢型(CSA)と閉塞型(OSA)の二つに分類されます。
肥満や太い首回りなど体格がOSAの原因となることが多いのですが、体格とは関係なく顎が… ▼続きを読む
タグリッソ®はEGFR遺伝子変異陽性の未治療進行期非小細胞肺癌の全生存期間をイレッサ®やタルセバ®よりも延長させる
(2019.12.21更新)
EGFR(上皮成長因子受容体)は皮膚などの細胞表面にあって、もともと皮膚にある正常細胞が増殖する際に利用される受容体です。しかし、EGFRの遺伝子に変異がおこると細胞はガン化し、無限に増殖するよう… ▼続きを読む
軽症の閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)における持続陽圧呼吸療法(CPAP)と標準治療法の比較(MERGE試験):多施設無作為化比較試験
(2019.12.15更新)
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は睡眠中に呼吸がとまり、日中の眠気や高血圧など様々は症状が出現します。
睡眠1時間あたりの無呼吸と低呼吸を合わせた回数を無呼吸低呼吸指数(AHI)と呼び、AHIの値に… ▼続きを読む
進行非小細胞肺癌に対するニボルマブとイピリムマブの併用療法
(2019.12.08更新)
ニボルマブは、京都大学の本庶先生が発見したPD-1を阻害する物質として、小野薬品が開発した世界初の免疫チェックポイント阻害剤です。純日本製の抗がん剤の一種であり、日本人として応援したい薬です。… ▼続きを読む
早期非小細胞肺がん患者に対する手術療法と定位放射線療法では、どちらの生存期間が長いのか
(2019.12.01更新)
ガンはガン細胞の集まりからなっています。たとえば、径1cmの早期肺ガンが見つかりましたと言っても、顕微鏡レベルでは数百万個以上のガン細胞の集まりです。ガン細胞は1個でも環境が整えば無限に増殖する能力を… ▼続きを読む
中国発のエンサルチニブはALK肺がんに対する6番目のALK阻害剤になれるか
(2019.11.23更新)
ガンは遺伝子異常の病気です。ヒトの細胞は紫外線やタバコの煙など様々なストレスにさらされ、細胞の中にある遺伝子に傷(遺伝子異常)がつきます。細胞内に遺伝子異常が発生すると、細胞は様々なシステムを使っ… ▼続きを読む
アップルウォッチで心房細動が検出できる
(2019.11.17更新)
心臓は左右心房と左右心室の四つの部屋に分かれます。心房細動では心房が小刻みにけいれんするように動くために、不規則に心臓が収縮するようになります。そのため、脈が不規則に打つようになったり(不整脈… ▼続きを読む
喘息がコントロール不良だと社会に損失をどれくらい与えるのか
(2019.11.10更新)
喘息は症状が変動することが特徴です。喘息のよくある症状としてセキや喘鳴(ゼーゼー)、呼吸苦がありますが、これらの症状は一年を通してずっとあるわけではありません。花粉やダニなど季節によって変化す… ▼続きを読む
結核菌感染後に、新ワクチンで肺結核発症を予防できるか
(2019.11.04更新)
結核を予防するためBCGワクチンが昔から使用されており、現在は1歳未満の乳児に1回定期接種されています。BCGワクチンはウシ型結核菌由来の生ワクチンであり、結核発病を1/4程度に抑える効果があり、その… ▼続きを読む
β遮断薬メトプロロールは重症COPDの急性増悪を予防できない
(2019.10.27更新)
自律神経には交感神経と副交感神経があります。交感神経からの神経伝達物質の受容体にはαとβがあり、βはさらにβ1とβ2、β3の3種類に分かれます。心臓には主にβ1が分布し、気管支には主にβ2が分布し… ▼続きを読む